2005年08月29日
昨年(2004年)1年間で、ペンシルベニア州内だけで、1万1600件の院内感染が起き、そのために1800人が死亡した、という報告が、7月13日、同州の医療当局から発表された。さらに、この報告では、院内感染のために、患者の入院日数が昨年だけで、のべ20万5000日増えており、そのために、余分な医療コストが20億ドル(2000億円)増えた、と指摘している。アメリカでは、6つの州で、院内感染の報告が病院側に義務づけられている。が、その実態が公表されたのは今度が初めてのことで、その数があまりにも多いので、関係者はショックを受けている。院内感染の実態を公表することついては、これを支持する人は、病院の環境改善に役に立ち、患者が病院を選択するさいの参考になる、と言っているが、病院側は、誤解を招くおそれがあるとして、反対しているところが多い。この報告をまとめたペンシルベニア州医療費削減協議会のマール・ボラブスカ専務理事は、「院内感染による死亡者数、院内感染のために要した医療費は、驚くべき数字だ。直ちになんらかの行動をとるべきだ」と話している。同協議会では、院内感染数はこの報告よりさらに多いはずだ、と言っている。その理由として、別の院内感染に関する病院から報告と突き合わせると、一致しない点が多いからだ、と言う。これに対して、同州の「病院・健康保険システム協会」のカロリン・スキャンラン会長は、「院内感染にどう対処するかは、病院にとって難しい問題だ。患者が入院した時に、すでに感染していたこともあり、院内感染とはっきり決められないケースも多いからだ」と述べている。なお、アメリカで院内感染に関する情報を報告するよう、病院側に義務づけているのは、ペンシルベニア州のほかに、フロリダ、イリノイ、ミズーリ、ネブラスカ、バージニアの各州。