2005年08月25日
世の中には多くのダイエット法がある。その効用を比較した研究も数々ある。太った女性が、自分はダイエットをしなけらばならい、と思うようになるのは当然だ。ところが、肥満女性は本当にダイエットはやった方がいいのかどうかを、研究した人がいる。その結果が、「米栄養学会誌」(Journal of American Dietetic Association)6月号で発表された。その結論を一口で言うと「長期的に見るとダイエットはやってもやらなくても体重に変化は起きない。しかし気分的にはダイエットをやらない方がいい」ということだった。研究者たちは、太った女性を2つのグループに分けた。一つのグループには、食事を制限して、食べた物に関して日誌をつけさせ、自分で定期的に体重を測定させ、運動するように言った。もう一つのグループには、ダイエットはさせなかった。自分のおなかが欲する程度に素直に従って食事をし、自分の空腹、満腹の状態を良く理解し、すすんで体重計に乗るようなことはしないで、日常的によく体を動かすように、とだけ言った。すなわち、自分で納得して、自己管理だけで毎日を過ごさせたのである。こうして、2年経過後両グループを比較した。この間に、ダイエットグループでは41%が脱落したが、ダイエットしないグループの脱落者は8%に過ぎなかった。体重については、ダイエットグループでは、始めに一時的に減量した人が多かったが、やがて元の木阿弥に戻った。ダイエットをしなかったグループの体重は終始変化しなかった。2年後比較すると、両グループとも結局体重は2年前と変わりはなかったのだ。つまり、ダイエットしてもしなくても、減量しなかったのである。コレステロール値、血圧についても、両グループとも変化がなかった。しかし、両グループで大きな違いがあった。それは、ダイエットをしなかった人たちは、みなさん気分が良く、うつ状態の人はほとんどおらず、おしなべて、心理的な健康状態が、ダイエットグループよりすぐれていたのである。これについて、研究リーダーのリンダ・ベーコン博士は「ダイエットをやってみたが効果がなかった、という研究はたくさんある。これもその一つだが、ここでは、やらないほうがむしろ精神衛生上いいということがわかった。でも、ダイエットが全く無駄かというとそうではない。人間はライフスタイルを変えると、一時的にも健康状態が改善される、ということもあるから」と話している。