2005年08月22日
5歳以下の子どものうつ病が増えている。そのために子どもに抗うつ剤を飲ませることも多くなっている。なぜか。離婚など、家庭環境が影響しているのか。親が心の病にかかっているからか。オーストリアの研究者が、その原因をさぐる研究を行って、雑誌「社会精神医学と精神疫学」(Social Psychiatry and Psychiatric Epidemiology)6月号で発表した。研究者たちは、子どもをうつにさせそうな要因をいくつか取り出した。たとえば、親の離婚、再婚、妊娠時の母親の身体的、精神的問題、生まれて半年の子どもの健康状態、などなど。そして、5000人以上の母親を相手に調べてみた。その結果が意外だった。子どものうつと、その原因になりそうな家庭環境や親の健康状態などの間には、全く関係がなかったのである。子どもの家庭に全く問題がないのに子どもがうつ病だったり、一般的に不幸とされている状況のなかで育てられた子どもが、うつとは無縁のたくましい子どもであったりしていたのである。親はなくとも子は育つ、というが、子育てについては、親やまわりがあまり心配しないほうがいい、と言えそうだ。