2005年08月14日
米フロリダ州にあるスタンズ・フロリダ病院では、見たところ本物そっくりの「ロボット赤ちゃん」が、病院スタッフの教育用としてに大活躍している。医療用シミュレーターのこの赤ちゃんの名前は「ベービーシム」(BabySIM)。体重21ポンド(950グラム)、身長28インチ(70センチ)で、生後3ヵ月から6ヵ月の赤ちゃん、ということになっている。ふっくらと突き出たおなかのなかには、コンピュータの部品が詰まっている。実によくできており、おむつもぬらすし、心臓の鼓動も聞こえる。よだれもたらす。ひきつけも起こす、まばたきもする、いびきもかく、出血もする、心臓発作も起こす、薬を与えると反応する、のどから覗くと本物の赤ちゃんと同じ気管や食道の様子がわかる、などなど。医師や看護師がミスをすると、この赤ちゃん死んでしまうこともある、という。同病院の小児救急科のクレーグ・キゼウイック博士は、「いや本当にすごいですよ、この赤ちゃんは。酸素不足に気がついて、真剣に治療を施せば、ちゃんと回復するのです。以前は、ネコやブタを使って、教育したものですが」と話している。同病院では、このロボット赤ちゃんを使って、病院職員の訓練を行うだけでなく、近隣各地に出向いて、医療技術者を訓練する予定。
このロボット赤ちゃんのメーカー「メディカル・エデュケーション・テクノロジーズ社」(Medical Education technologies)によると、同種のロボット赤ちゃんは、すでに、カリフォルニア、イリノイ、ニューヨーク、オハイオ、カナダ、さらに、ヨーロッパ、日本からも注文を受けて、ただ今、発送中だという。同社によると、NASA(米航空宇宙局)、軍、医学校、からもそれぞれの目的に合ったシミュレーターの注文を受けており、今年の年間売上げは、2500万ドル(25億円)を見込んでいる、という。