2005年08月04日
医学の進歩かもしれないが、いろいろな薬を、同時に、指示された通りに飲むように、と言われることが多い。しかし、指示された通りに薬を飲むよう言われても、毎日これを間違いなく服用することは大変だ。まして、エイズ(後天性免疫不全症候群)患者のように、30種類もの薬を与えられると、もうお手上げだ。皆さん、ちゃんと言われた通りに薬を飲んでいるのだろうか。その実態を調べた研究が、「米内科学雑誌」(Archives of Internal Medicine)最近号に掲載された。研究者は、バージニア州アーリントンにある「バリューメディックス研究所」(Value Medics Reaserch LLC)の研究者たちで、1997年から2001年にかけて、医療保険の記録をもとに、8406人の患者について調べた。これらの患者は、すべて、血圧降下剤とコレステロール降下剤を同時に処方されて、正しく服用するよう言われていた。ところが、処方された6ヵ月後には、ちゃんと2種の薬を飲み続けていたのは44%で、35%は両方ともまったく飲まなくなっていた。う残りの21%は、どちらかの薬を飲むのをやめてしまっていた。1年後には、両方ともちゃんと飲んでいたのは36%に下がっていた。残りは、全く飲まなくなったか、飲んでも、片方の薬だけだった。2つの種類の薬を追跡調査しだけでも、1年後には3分の2がちゃんと飲まなくなった、という事実から、もし3種類以上を同時に処方されたら、患者はさらに薬を指示通りに飲まない可能性が高い。医師は、治療薬を処方するだけでなく、患者が指示通り飲んでいるかどうか、を確認し、時に注意を促さないと、本当の治療にはならない、と研究者たちは言っている。