2005年07月27日
ヒューストンにあるテキサス大学の「人間遺伝学センター」(Human Genetics Center)のスティーブン・ダイガー博士らの研究チームは、このほど、老人がかかりやすい加齢性黄斑変性症の遺伝子を見つけたことを明らかにした。加齢性黄斑変性症は、アメリカでは75歳以上の30%がこの病気にかかっている、と言われ、老人が失明する最大の原因となっている。黄斑部は、網膜のほぼ中央にあって、ものをみるのに最も大切な部分である。年をよると、ここに変化が起きて、見ようとするものの中心部がみえにくくなる。これが、加齢性黄斑変性症(age-related macular degeneration 、略してAMD)である。この眼病になると、周辺部は見えるので。動き回ることはできる。しかし、病状は次第に進行して、ついに視力を失う。決め手になるような治療法はまだない、最近、ボルティモアにあるジョンズホプキンス大学の研究者が、「65歳を過ぎたら、彼加齢性黄斑変性症予防のために、ビタミンA、D、E、それに亜鉛など、抗酸化作用のあるサプリメント(栄養補助食品)を積極的に取ろう」と提唱し、注目された。テキサス大学の研究チームは、「CFH」と呼ばれる変異遺伝子が、加齢性黄斑変性症を発症させる遺伝子であることを突き止めた。しかし、この遺伝子によって引き起こされる加齢性黄斑変性症は、全ケースの約50%ほどで、この病気のすべてが遺伝子が原因ではない、と研究者たちは言っている。この遺伝子は、人間の免疫システムを構成する遺伝子の一つで、炎症に関係していると考えられている。なお、これまで、加齢性黄斑変性症の発症要因には、喫煙、肥満、高脂肪食などが考えられていたが、これに、遺伝子要因が加わったことになる。