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2005年07月10日

片頭痛に「はり」が効く、を実証

片頭痛(migraine)は厄介な痛みだ。アメリカには片頭痛患者が、人口の1割にも当たる2800万人もいるといわれている(女性の方が断然多い)が、いまだに決め手となる治療法はない。数ある鎮痛剤でも、片頭痛については、100%有効という薬はない。代替治療法として、「はり」(acupuncture)を試みる人が多い。実際にはりは片頭痛に効果があるのだろうか、を検証した試験結果が、5月4日付けの「ジャーナル・オブ・アメリカン・メディカル・アソシエーション」(JAMA)で発表された。この試験は、片頭痛持ち302人(ほとんどが女性)を対象に行われた。被験者を3つのグループに分け、第1のグループには、はりを8週間にわたって打ち、第2のグループには、見せかけのはりを打ち、第3のグループには、はりを打つから、といってウエイティングリストに入れたままにした。被験者には、だれに本物のはりを打ったか、だれに見せかけのはりを打ったのか、については一切明らかにせず、ただ、いろいろな種類のはりを打っての効果を調べる、とだけ言った。全被験者にはまた、実験期間中と、そのあと6ヵ月間にわたって日記をつけさせ、片頭痛が起きたか、その日の痛みはどうだったかを記すと同時に、あらかじめ定められた基準に従って、痛みの程度を記録させた。
その結果、本物のはりを打ったグループも、見せかけのはりのグループも、片頭痛が起きた日数が、はりを打つ前よりも、1週間あたりにして、全く同じ2.2日減った。ウエイティングリスト組でも、片頭痛が起きた日数は1週間当たり0.8日減った。また、研究者たちは、別のアングルから分析した。被験者が、「中程度、ないし、ひどい痛みが起きた日が、はりを打ったために、半分以下に減った」と答えた人の割合を調べたのである。その結果、本物のはりを打ったグループではその答えが51%、見せかけのはりを打ったグループでは53%にも達した。不思議なことに、ウエイティングリスト組でも、「ひどい痛みが起きた日が半減した」と言った人が、15%もあった。この結果について、研究者たちは、不可解な部分もデータではあるが、とにかく、はりが、100%でないまでも、片頭痛に治療に有効であることがわかった。
また、研究者たちは、「ウエイティングリスト組でも、わずかだが、治療効果が見られたのは、「はりの試験に参加している」という心理的な影響によるものだろう。見せかけのはりを打ったグループで、本物のはりを打ったグループよりも、むしろ、治療成績が良かったのは、見せかけといっても、実際にはりは使うので、体に好結果が生じたのかもしれない」と解釈している。いずれにしても、片頭痛で悩んでいる人は、はりは、一度トライしてみる価値があることはまちがいない。