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2005年07月18日

同性愛者は精子を提供できない−−FDAが新ルール

FDA(米食品医薬品局)は、男性の同性愛者(ホモ)は、精子銀行に、自分の精子を提供してはならない、という新しいガイドラインをつくり、今年(2005年)5月25日から、実施した。新ガイドラインは、過去5年間に、男性と交わった経験のある男性の精子を、普通匿名で受付、広く一般利用される精子銀行に提供できない、というのもで、その理由は、同性愛者は、エイズ(後天性免疫不全症候群)に感染していることが多いからである、としている。これに対して、同性愛者のグループや、その支援団体は、強く抗議している。精子銀行には、提供精子については、すでに、エイズの病原体であるヒト免疫不全ウイルス(HIV)をシャットアウトする検査体制が確立しており、ホモだからといってはじめから門前払いするのは、偏見と頑迷な差別主義者の主張に基づくものであり、許せないというのだ。この問題は、以前からアメリカの各方面で議論されており、同性愛者関係者から、FDAに対して、同性愛者を精子提供から締め出すようなことをしないように、との要望が出されていた。しかし、FDAはこれをはねつけて、「締め出し」をルールとして組み込むことにしたもの。米国内のほとんどの精子銀行は、今度のFDAガイドラインを守ることにしているが、「カリフォルニア精子銀行」(The Sperm Bank of California)は、ガイドラインに従わない方針を表明しているこの精子銀行は、非営利の団体で、精子を保存するのは、レズビアン(女性の同性愛者)が妊娠できるようにするのが一つの目的となっている。以前から、同性愛者からの精子を受け入れており、同銀行の支配人、アリス・ルビーさんは、FDAの「ホモ締め出し」のガイドラインが出ても、従来通り、同性愛者からの精子の提供を受け入れる方針を明らかにしている。ルビーさんは、「われわれは、1982年に発足して以来、利用者の安全をつねに、真剣に考慮しています。したがって、安全上起こした問題はまったくありません。われわれは、厳しい安全基準を守り、従来からの厳格な安全手続きを実行して行けば、提供者がホモだろうと、バイセクシュアル(両性愛者)だろうと、問題はないと考えています」とはっきり述べている。なお、ホモを締め出すのは、2004年からすでに、幹細胞や皮膚など、細胞や組織の提供で実施されており、これに今度精子が加わったことなる。また、現在あるFDAのルールでは、静脈注射をする麻薬患者、セックスを売りものにしている男、一部の血友病患者も、精子提供ができないことになっており、これに今度は同性愛者も加わったことになる。科学的には根拠がない、と言われる「精子銀行からのホモ締め出し」に関するこうした動きの背景には、ますます進むアメリカの政治の保守化の影響が見られ、「ホモ嫌い」のブッシュ政権の意向がある。なお、CDC(米疾病管理予防センター)によると、現在アメリカには、エイズ感染者が85万人、ないし、95万人いて、毎年4万人のペースで増えているという。そのうち70%は男性。