2005年06月14日
前立腺がんの腫瘍部分にアルゴンガスを吹きつけて凍結させる、という新しい手術法ができ、試験の結果、非常に有望であることがわかった。これは、4月1日、米ニューオーリンズで開かれた「介入放射線学会」で発表されたもので、この方法によると、悪性腫瘍の部分以外の細胞にはほとんど影響を及ぼさない、のが特徴。したがって、アルゴン手術では、前立腺がんの手術に伴う、インポになる、あるいは、失禁を誘発する、といった問題が起きないという。この新手術法は、フロリダ州のセレーション・ヘルス病院などで、60人の前立腺がん患者に施された。このうち、既に手術後1年経過した患者42人についてまとめた結果では、うち40人で、前立腺がんの診断基準となっているPSA(前立腺特異抗原)測定値で、がんは消滅していた。また、手術前に、32人が性的能力があったが、このうち、25人は、手術後もその能力を維持していた。失禁を起こした人は一人もいなかった。この試験のためにアルゴン手術を行ったゲーリ・オニク博士は「これはまだ予備的試験ではあるが、この方法をとれば、前立腺がんの治療に、前立腺すべてを処置する必要がないことがわかった。腫瘍部分だけを切除するというのは、女性における乳がんの局所切除に相当する。いわば、男性局所切除ともいうべき新治療法で、これが、今後前立腺がん治療法の主流になるかもしれない。手術後インポにならない、というのは、画期的なことである」と述べている。