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2005年05月12日

「アバスティン」が末期肺がんに著効

米のバイオテクノロジー会社「ジェネンテク社」(GenentechInc)が開発した抗がん剤「アバスティン」(Avastin)の臨床試験結果が3月15日発表され、末期の肺がんに有効であることが確認された。このため、この日、同社の株価が10.92ドル急騰し、55ドルをつけた。この試験は、米国立ガン研究所(NCI)が行ったもので、対象となったのは、進行性末期肺がんの878人の患者。試験は、化学療法剤とともにアバスティンを投与した組と、化学療法剤だけの組に分けて行われ、その結果、平均の生存日数が、化学療法剤だけの組では10.2ヵ月であったのに対して、アバスティンも加えて投与した組は平均12.5ヵ月生きた。臨床試験の主任、アラン・サンドラー博士(バンデビルト大学医学センター助教授)は「私が知る限り、このような進行性の末期肺がん患者で、生存日数が1年(12ヵ月)を超えた例はない、臨床試験でこのような結果が出たのは初めてのことだ」と語っている。また、M.D.アンダーソンがんセンター(テキサス州ヒューストン)のロイ・ハーブスト博士(胸部腫瘍科主任)は、「この2、3年の間に、化学療法と併用する薬剤10種類ほどで臨床試験が行われた。イレッサ(Iressa)、ターセバ(Tarceva)などがそこにまれる。しかし、今度のアバスティンほどの顕著な効果が見られたのは初めてである」と話している。しかし、この試験に参加したミズーリ大学のマイケル・ペリー博士は、慎重な見方をして、次のように評価している。「アバスティンは確かにクリーンヒットである。しかし、ホームランではない、3塁打でも2塁打でもない。でもほとんどの薬が三振で終わっていることを考慮すれば、自慢できる試験結果だと思う」なお、アバスティンは、昨年(2004年)2月に、大腸がんの治療薬としてFDA(米食品医薬品局)の認可を得ており、昨年中に、5億5500万ドル(6000億円)の売上げを記録している。アバスティンが、今後さらに、肺がんの治療薬としても認可されれば、この南サンフランシスコの老舗のバイオテクノロジー会社であるジェネンテク社の、主力製品となると期待されている。