2005年04月02日
赤ちゃんに乳を飲ませた経験がある女性には、慢性関節リウマチになるリスクが小さいことがわかった、と雑誌「関節炎とリウマチ」(ArthritisandRheumatism)最近号で発表された。これを発表したのは、ハーバード大学の関連病院である「ブリガム女性病院」のエリザベス・カールソン博士らの研究チーム。博士らは、1978年から行われている、12万人にのぼる女性の健康調査を分析して、授乳女性には慢性関節リウマチが少ない、ことを突き止めた。しかも、授乳を終えて何十年経過した女性でも、慢性関節リウマチにかかりにくいこと、また、授乳期間が長ければ長いほど、慢性関節リウマチになる危険性が小さいこともわかった、という。具体的には。授乳期間が13ヵ月から23ヵ月の女性は、授乳経験のない女性よりも、慢性関節リウマチにかかるリスクが20%減、2年以上授乳した女性では、そのリスクが50%以上も小さくなるという。慢性関節リウマチは、思春期から閉経前の女性に多く発病する。関節の滑膜が炎症を起こして腫れ、滑液が増し、滑膜が増殖して、関節腔が閉ざされて、関節が棒のようになって動かなくなる。一種に、自己免疫疾患の一つ、といわれているが、はっきりした原因はまだわかっていない。これまで、慢性関節リウマチは女性ホルモンと関係が深いとされていた。例えば、授乳によって増えるプロラクチン(乳腺刺激ホルモン)が、慢性関節リウマチを引き起こす、とする説もあるが、この調査では、結果は全く逆で、授乳が慢性関節リウマチの発病を抑えていることがわかった。また、これまで、経口避妊薬(ピル)を常用している女性には慢性関節リウマチが少ないとか、閉経に近づくとリウマチが起きやすくなる、などいわれたが、この調査では、そういうデータは得られなかった、という。