2005年02月10日
家庭で、一般の女性が、乳がんの有無を調べる自己診断のための医療機器ができあがり、ただ今、実際にテストをくり返している。
これを開発したのは、ペンシルベニア大学の生物物理学者、ブリトン・チャンス博士で、同大学と、同じペンシルベニア州のドレクセル大学の研究者が共同で、その実用化に向けた努力をしている。
実験的に作られたこの機器は、黒いプラスティックの箱で、電池で作動し、手に持って操作する。
発光ダイオードを使って近赤外線を発射し、胸の組織の奥深く光線を通過させて、代謝異常が起きている部分、つまり、腫瘍部分を探知するようになっている。
この機器を持って、乳房の部分の上を動かすと、ビービーという低い音がするが、組織の内部の腫瘍にぶつかると、そこで音は高くなる仕組みとなっている。
しかも、その腫瘍の位置も知らせてくれる。
実際には、腫瘍の大きさ、位置についての情報を、マイクロチップに保存しておき、これを後ほど、コンピュータで分析して、読み取ることになる。
これまで、予備的なテストが100人の女性を対象に行われた。
この中には、以前乳がんを診断を受けたことがある人が34人いたが、この検査器で調べた結果では、うち32人で乳がんが見つかった。
研究者たちは、この成績は、MRI(核磁気共鳴撮像)による診断とほぼ同程度の精度で、マンモグラフィー(乳房エックス線撮撮影装置)で得た結果よりすぐれている、と言っている。
しかし、実用化のための最終結論が出るのはまだ先で、米がん協会(Amarican Cancer Society )の乳がん部長、デビー・サスロー博士は、「テストはまだ小規模で、予備的でしかないため、FDA(米食品医薬品局)の認可を取り、市販されて、実際に家庭で使われるようになるのは、まだしばらく先になるだろう」と言っている。