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2005年02月04日

「女性版バイアグラ」の承認に待った--FDA委員会

FDA(米食品医薬品局)の諮問委員会は、12月2日、プロクター・アンド・ギャンブル社(Procter & Gamble)から承認申請が出ていた女性用性欲増進パッチ「イントリンサ」(Intrinsa)の承認勧告を全会一致で否決した。
理由は、効用はとにかく、このパッチを長期使用したさいの安全性に疑問が残る、というもので、委員会は、同社に対して、さらに試験を重ねて安全性に問題がないと証明するよう要求している。

FDAは通常、諮問委員会の答申通りに、承認、あるいは、不承認を最終決定すとになっている。
これで女性版バイアグラと騒がれた性欲増進パッチの市販はお預けとなった。
この女性用性欲増進パッチは、男性ホルモンのテストステロン(testosterone)を女性の皮膚を通して、体内に取り入れるもので、下腹部に貼るようになっている。
プロクター・アンド・ギャンブル社では、この女性用性欲増進パッチ「イントリンサ」を、卵巣摘出手術を受けた女性の性欲回復のための治療薬として、申請していた。
卵巣摘出手術は、アメリカで年間30万件行われており、卵巣がない状態の女性は全米でざっと1000万人にのぼっていて、うち、パッチを適用できそうな女性は、300万人と見られてい。
卵巣を摘出すると、性欲が著しく減退するとされている。
こうした女性を相手に行われた試験では、1週間に2回の割合でイントリンサを貼ると、4週間に1回の割合で、「満足的なセックス」が増えた、という“マイルドな”性欲回復効果があった、という。
しかし、製薬会社としては、卵巣摘出患者のためというのは名目で、本当のねらいは、病気でもないのにこのパッチを使う女性が増えると見て、男性のバイアグラのような、爆発的な売れ行きを期待している、と見る向きが強い。
プロクター・アンド・ギャンブル社では、イントリンサの安全性に問題はない、と言っているが、FDA委員会の委員たちは、長期の使用後の影響についてのデータが不足で、このままでは承認すべきでない、と言う見解が大勢を占めた。
同社ではさらに、数千人の女性を対象に安全性の試験を、数年にわたって実施し、FDAを納得させるデータを出したい、としている。
テストステロンは男性ホルモンではあるが、女性でも少量分泌されていて、女性に性欲を起こさせる働きがある。
性欲減退、ないし、不感症の女性に、テストステロンを投与することは、これまでも、不承認な医療行為ではあるが、一部の医師が行っていた。
その成果についてはさまざまな見方があるが、女性の性欲昂進作用があるのは、テストステロンしかない、とされており、実際に、いくつもの製薬会社が、テストステロンをベースに女性用性欲増進剤の開発努力を進めている。
イントリンサの他に、現在開発中の女性性欲増進剤の一部を紹介すると、
●MDTSスプレー(MDTSSpray )(Vivus 社)
●リビゲル(Libigel gel )(BioSante社)
●アンドロソーブ・クリーム(Androsorb cream )(Novavax 社)
●エストエラテスト・ピル(Estratest cream )(So;vay社)

これらの実験的薬剤は、いずれも2006年承認をめざしている。