2005年01月28日
昨年(2003年)アメリカで生まれた赤ちゃんの27%が、帝王切開によって生まれていたことがわかった。
これは、CDC(米疾病管理予防センター)の1機関である国立健康統計センターが、11月23日明らかにしたもので、それによると、アメリカの全分娩に占める帝王切開の割合は、1996年以降急上昇し、この7年の間に30%以上増加した。
とくに、2003年には、全米で410万人の赤ちゃんが生まれたが、うち、113万人は、帝王切開で生まれた。
その割合は27.6%でこれまでの最高。前年の2002年の帝王切開の比率は26.1%だった。
一方で、2003年の経膣分娩は前年比7万件少なかったという。
このように帝王切開が急増しているのは、医学上必要がないのに、帝王切開を選ぶ女性が増えているからではないか、と見られている。
帝王切開による分娩は、自然な経膣分娩だと、母体が危険だったり、胎児に健康上問題が起きう場合に、医師の判断で行われる。
ボストン大学の研究チームが、アメリカの出生証明書に関するデータを調べたところ、医学的な理由がないのに帝王切開によって分娩したケースが、1991年以降急激に増加していることがわかった、という。
とくに、1990年代の半ばから著しく上昇していた。
なかでも、目立っているのが、高齢で初産という場合に帝王切開を選ぶケースが増えていることだ。34歳過ぎて初めて母親になったケースを調べると、5件に1件が帝王切開だった。
帝王切開手術は、近ごろは安全になったとは言え、危険であることには変わりない。出血、感染、など命にかかわる事態も起き、二度と妊娠できなくなるおそれもある。
ニューヨーク医学センターの産科医で、ハイリスクな妊娠の権威、アンドレー・リバーバー博士は、「心配な傾向です。なぜ帝王切開希望者が増えているのか、よくわかりません。ただ、こういうことが言えます。1970年代、80年代に、自然に帰る、という風潮が強くなって、分娩も自然でなければならない、というわけで、帝王切開が少なくなったのですが、80年代後半から、その反動ともいうべき傾向が出てきたのです。その結果、90年代から帝王切開が増えたのでしょう。つまり、分娩方法を選ぶ傾向も、時計の振り子のように、揺れているのです」