2004年12月15日
米ネブラスカ大学リンカーン校の栄養学者、ティム・カー博士が、牛脂と大豆という組合せで、コレステロールを下げる食品添加物を開発した。動物性脂肪は、普通は飽和脂肪だ。血液中のコレステロールを増やし、心臓病や脳卒中など心臓血管系の病気のもとになるというので、なるべく摂取しないほうが健康にいい、とされている。ところが、カー博士が独自に研究したところでは、牛の脂(tallow)に含まれるステアリン酸(stearicacid)が、コレステロールを下げる働きがあることがわかった。そこで、牛脂のステアリン酸と、大豆のステロール(sterol)を、特殊な製法で結合させ、その合成物をつくった。その産物は、容易に粉状にすることができるので、どんな食品にも添加物として使えるという。「朝食にシリアルに入れてもいいし、チョコレートにいれてもいい」と博士は話している。ネブラスカ大学教育人間科学部の研究チームが、この新添加物をハムスターのえさに混ぜて行ったテストでは、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が70%も減少した、という。このテストでは、コレステロールを下げると言われている市販の添加物を使った実験も行われたが、ここでは、ハムスターのコレステロールは10%下がっただけだった、という。コレステロールを下げるメカニズムについて、博士は、新添加物が小腸からのコレステロールの吸収を妨げるからだ、と説明している。博士によると、普通体内に入ったコレステロールの50ー60%は小腸から吸収されるが、新添加物と一緒に摂取すると、吸収されるコレステロールは、わずか3ー5%に過ぎない、という。同大学では、このコレステロール吸収阻害剤を使った人体実験を近く行い、同時に、その製法について、特許を申請すると言っている。