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2004年12月09日

“つなぎ”の人工心臓をはじめて承認--FDA

心臓移植をしないと30日しかもたない、でも、すぐにはドナー(臓器提供者)がいないので移植ができない、という患者に、ドナーが現れるまでのつなぎとして使われる、人工心臓を、FDAが10月18日、承認した。FDAが承認したこの初めての一時的人工心臓は、「カーディオウエスト・トータル人工心臓」(CardioWestTotalArtificialHeart)と呼ばれ、これをつくったのは、アリゾナ州ツーソンにある「シンカーディア・システム社」(SynCardiaSystem)。この人工心臓は、機能が衰えた心臓を除去したあと、全面的に置換され、古い心臓に取って代わって、ポンプの働きを代行し、血圧を維持し、じん臓病や肝臓など、重要な体の他の器官の働きを、本格的な心臓移植ができる日まで、何とか保持させるのがねらいだ。FDAの承認に先立って、この人工心臓を審議したFDAの諮問委員会は、今年(2004年)3月、条件つきで、この人工心臓の承認を勧告した。その条件とは、この人工心臓を、衰えた心臓の代わりに取りつける手術は、非常に複雑で、そのために、感染、出血、脳卒中などが起きるおそれがあるので、承認は十分に慎重でなければならない、というもの。そこで、FDAは今度の最終承認にあたって、「この装置にはいろいろリスクはある。が、あらゆる治療法を施しても有効でなく、心臓移植の他に命を助ける道がない、しかも、30日以内に移植をしないと命が危ない、という心臓病患者にとって、この装置を使えば恩恵となると思われるので、承認する」と述べている。FDAの医療機器評価担当官のドンナベア・ティルマン氏は、「アメリカで年間約2200件の心臓移植が行われているが、移植までに、どうしてもつなぎの人工心臓が必要となるのは、年間100件ほどだろう」と述べている。メーカーの「シンカーディア・システム社」が行った臨床試験によると、全米5ヵ所の医療施設で、非常に重篤な患者81人を対象に、「カーディオウエスト・トータル人工心臓」を取りつけたが、その79%の患者が、心臓移植ができる日まで、人工心臓をつけて生き延びた、という。人工心臓をつけたあと生き延びた期間は平均79日、最長400日だった、という。