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2004年07月24日

出産前に妊婦をエイズ検査--垂直感染防止に有効

米政府が行った研究の結果、赤ちゃんを生む前に妊婦のエイズ検査をすれば、新生児のエイズ感染を減らすことができることがわかった、との報告が、7月7日付けの「ジャーナル・オブ・アメリカン・メディカル・アソシエーション」(JAMA)」に掲載された。妊婦に使われるエイズ検査は、最近導入された「オラクイック」(OraQuick)法。「オラシュア・テクノロジーズ」(OrasureTechnologies)社が開発、製造したこの検査法は、わずか20分で結果が出る。従来の検査法では、何日もかかっていた。生みの苦しみと、赤ちゃんが生まれるという喜びが交錯した状態の妊婦に、エイズ検査の結果を告げるのは、時に酷なことになる。「しかし、もし結果が陽性と出た場合、生まてくる赤ちゃんをエイズ感染から守るために、出産時の検査は非常に有効になります」と、この研究を行ったマーギ・コーエン博士(シカゴのジョン・H・ストロンガー病院のエイズ専門家)は言っている。CDC(米連邦疾病管理予防センター)によると、アメリカでは、エイズの病原体であるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染した状態で生まれてくる新生児は、年約300人いる。妊婦がエイズに感染していて、治療を受けていなかった場合、生まれてくる赤ちゃんが感染する割合は25%と言われる。しかし、母親が事前にエイズ薬の投与を受けて治療しておれば、子どもが感染する割合は2%に減ると言う。もし、生まれた子どもにエイズ感染のそれがある場合には、AZT(zidovudine)のシロップを飲ませる。あるいは、「ネビラピン」(nevirapine)を1回投与する。母親も、感染しているとわかった場合には、AZTとネビラピンを投与することになっている。エイズの母子垂直感染がもっとも大きな問題となっているのは、アフリカなど、エイズの蔓延に苦しんでいる途上国だ。世界的に見ると、昨年(2003年)、エイズに感染した子どもは70万人に上っているが、その大部分は、母親のエイズをもらった垂直感染のケースだという。エイズを持った子どもの問題がもっとも深刻なのは、アフリカ南部の国々で、妊婦の5人に1人は、自分がエイズに感染していることを知らないで、しかも、出産するまで、医師に診てもらっていない、という。そこで、妊婦のエイズ検査を徹底させて、必要に応じて、母親と赤ちゃんに治療を施せば、世界的にエイズ予防効果が期待できる、と専門家は言っている。