2004年05月12日
肥満であるために子どもがいじめにあっている、という実態が明らかになったと、カナダの研究者は、雑誌「小児科学」(Pediatrics)5月号で報告した。
この研究で、科学者たちは、カナダの小中高生5749人を対象に調べた。その結果、体重が平均を大きく超えている子どもは、いじめの犠牲となったり、逆に、いじめをする側になったりしている割合が、普通の子どもと比べて、高くなっていることがわかった、という。
このため、肥満児は、体重が重いためにさまざまな健康上に問題を抱えている上に、いじめられやすいと言う精神的なストレスが加わって、健康状態をいっそう悪化させている、と研究者たちは述べている。
例えば、いじめにあうために、他の子どもと一緒になって運動をすることも少なくなり、また、ストレスのために、無茶食いに走ったりしやすくなる、という。この研究のリ-ダ-であるクイ-ンズ大学(加オンタリオ州キングストン)の肥満研究者、イアン・ジャンセン博士は、「教師や学校は、肥満児はいじめられやすく
なっていることを十分承知して、肥満であるがためのいじめが起きないよう、十分注意を払うべきである、ということを、この研究が教えている」と述べている。カナダも、ご多分にもれず、肥満児が急増しており、その数は、1990年代は、1980年代の3倍になっており、ますます増える傾向にある。
なお、肥満児がいじめられやすい、ということは、すでに、アメリカとイギリスからも報告されており、アメリカの報告では、「肥満児のクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)は、がんの子どもと同程度に悪くなっている」と述べている。