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2004年04月12日

出生の真実は早く子どもに伝えるほうがいい

ドナ-から卵子や精子をもらって受精して生まれた子どもに、「あなたは、お父さんやお母さんとは、遺伝的には全く同じではないのだよ」と、出生について本当のことを教えた方がいいのかどうか、親は非常に悩む。
この問題について、「米生殖医学会」(AmericanSocietyforReproductiveMedicine)の倫理委員会は、このほど見解をまとめ、雑誌「受精と不妊」(FertilityandSterility)3月号で報告した。その結論は、早い時期に、できるだけ思春期前に、子どもに出生に真実を伝えるほうがいい、という。
アメリカには、他人から提供された卵子で受精し生まれたケ-スが、年々増えて、2001年には4446件あった。
提供精子で生まれた子どものケ-スについては、統計がないが、提供卵子の場合よりも多いと見られている。
この学会の報告によると、子どもが「自分は、遺伝的に親と全く同じではない」と知った時に、どういう影響があるか、についての研究はほとんどなされていない。
しかし、秘密を告知することによって、親子の間の信頼感、きづなが強められる、という証拠が数多くある、という。
そして、逆に、出生の真実をいつまでも隠しておくと、親子の間に、微妙な緊張感が生じ、家族関係がぎくしゃくする可能性がある、という。
何となれば、多くの親は、子どもには出生のいきさつを告げなくても、親戚や知人にこれを漏らすことが多く、それが、まわりまわって、子どもの知るところとなるケ-スが結構多いからだという。
自分の体には他人の遺伝子が入っていると知った子どもは、自分の体の特徴、性格、知能もそのせいにしやすくなり、病気をしても遺伝子のためだと思い込むようになる。
そこで、早いうちに、正直に親子の関係を正しく打ち明けておれば、子どもがそうした疑いの気持ちを持たずに、親子関係が明るく維持できるだろう、と報告は述べている。
加えて、確率的には非常に小さいが、全くありえないことではない問題が起きることがある、と報告は指摘している。
それは、一人の男性が、各地で精子を提供し、あるいは精子バンクを通じて、何人かの子どもの(生物学的)父親となっている場合、その子ども同士で結婚することが起きるかもしれない、ということだ。
もしあらかじめ、出生についての本当のことを明らかにしておけば、こうした問題を避けることもできるだろう、と報告は述べている。