2004年02月09日
中米ドミニカ共和国のサントドミンゴで、頭の上にもう一つの頭が、仰向けの状態で乗っている女の赤ちゃんが生まれ、2月6日、その分離手術が行われ、無事成功した。
二つの頭の一つを切除した手術例は世界でもはじめてのこと。
この赤ちゃんの名前はレベッカちゃんで、昨年(2003年)12月10日に生まれた。頭頂部でつながっている第2の頭には、不完全ながらも、脳、耳、眼、唇が付いていたが、首から下はなかった。
生まれてから手術するまでの8週間、レベッカちゃんは母乳で育てられていたが、第1の頭についている口が母乳を飲むとき、第2の頭についている口も同時に動いたという。
2002年、グアテマラの双子の分離手術を行ったカリフォルニア大学ロサンゼルス校のジョ-ジ・ラザ-レフ医師(小児脳神経外科)をリ-ダ-に、ドミニカの医師、看護婦、など18人がチ-ムを組んで、手術は11時間かけて行われた。
レベッカちゃんの第2の頭を切除し、第2の頭から取った骨と皮膚を移植をして、頭蓋骨の開口部を閉じた。
二つの頭に間には、動脈、静脈、神経がつながっており、脳も共有していて、分離手術には、非常に複雑な手順を要した。
手術は完了したが、レベッカちゃんは、感染や出血のおそれがあり、まだ予断を許さない。今後10日間ほど、集中治療室で経過を観察することになる。
もし、すべてうまく行けば、レベッカちゃんは将来、普通の子どもとして成長するだろう、と医師団は言っている。
レベッカちゃんの父親、フランクリン・マルチネスさん(29歳)は仕立屋、母親のマリアさんはス-パ-マ-ケットのレジで働いている26歳。他に4歳と1歳の子どもがいる。
収入は二人合わせて月額200ドル(2万2000円)ほど。手術費用10万ドルは、米ペンシルベニア州のチャリティ-団体「CURE インタ-ナショナル」が負担した。 頭が接合した状態で生まれる双子の例は、250万件に1件の割合であるが、レベッカちゃんのように、双子でなく、一人の赤ちゃんで頭がふたつある例は、さらに希なケ-スで、これまで世界で8例記録されているに過ぎない。
しかし、いずれも生まれる前に死亡しており、無事に生まれて、分離手術に成功した例は今度が初めてのことである。
レベッカちゃんの場合は、おなかにいる時には、頭に腫瘍があると診断されていたが、頭がもう一つあることは、生まれるまでわからなかったという。